- June 8, 2010
早朝にブリュッセルを出て、空港からベルリンに帰る。
戻ると、何だか一寸ホッとするのは少しずつ馴染んだのも有るけれど、物価の安さも大きい。
昼頃ホテルにチェックインし、午後は紹介して貰ったSachaWaltz&gestsに長い事居た鈴木孝子さんに会って色々話を聞く。
実は凄く昔に横浜で一度だけ会っているのだけれど、きちんと話すのはこれが初めてだった。
向こうも何となく覚えてたみたいで、鈴木さんの性格もあったけれど割とすんなりと話せた。
夜はようやくDORKYPARK[MEGALOPOLIS]をSchaubuhneで観劇。
なんだろう、話に聴いてた通り兎に角作品は混沌としていて、普通の人には持得ない様な混沌が其処に広がっていて、それが圧倒的なパワーを持っていた。
少なくとも私が持っていないジャンル。
なのでこれについて語る言葉も、もう少し勉強してから。
終演後、劇場のパブで出演していた庄子さんを待ち、他のダンサー達とも食事をする。
メインのダンサーのロニーというブラジリアンが、終演後だというのに、
浮き浮きと「皆踊りに行こうよう!」とハイテンションで腰を振りながら誘っていて、
結果何故か庄子さんと私とロニーの三人で行く事になる。
ラテンのテンションと押しの強さは凄い。
で、意気揚々のロニーを先頭に歩いて行くのだが、
ロニーはタクシーに乗る前に、ちょっとお金をおろして来る、と言って銀行のATMに行った。
私と庄子さんは待っていたのだが、一向にロニーが出て来ない。
どうしたのかと思っていると漸くロニーが出て来てこう言う。
「2000€おろされてる」
意味が分からない。
どうやら明細によると、行っても居ないリオデジャネイロやサンパウロで小出しに200-300ユーロずつ引落とされている。
彼は銀行に電話をし、状況を説明するも夜中だし今はどうにもならないようだ。
さっき迄腰を振っていたというのに。
結果色々な所に電話させられるも巧く行かず、意気消沈した彼はこう言う。
「もういい、踊りに行こう」
判らない。判らないよロニー。
「もういい、帰ろう。」じゃないのかい。
30−40万円程おろされてしまったんだよ。スキミング被害に遭ったのかもしれないのだよ。
そんな状況で、踊りに行くのか。
もう庄子さんと私は心配を通り越して笑えて来る。
なにせ一番の当事者がむしゃくしゃするから踊りに行こう、である。
ラテンの思考回路はこういう事なのかいロニー。
帰った方が良いんじゃないと薦めたが、兎に角まぁ踊りたいとの事。
其処迄言うならもう仕様が無い。
付合おうじゃないか。
と思い、タクシーに乗込み、ロニーのブラジリアンの友人達が居るであろうクラヴへ向う。
ただロニーは開催される地区は判っているみたいだが、場所は知らないらしく、車内で電話をしていた。
しかし繋がらない。雲行きが怪しくなって来た。
そのうち、その地区には着いたのだが、まだ繋がらないロニーはちょっと待っててと車内に私達を残し、ネットカフェに調べに向う。
凄い執念だ。
2000€の恨みは此処迄して晴らしたいのだろう。
やがて帰って来たロニーは、友達が捕まらなかった様で、もう今日は解散にする、と。
ロニー。お疲れ様。
私はといえばホテルから大分離れて深夜の電車で帰りましたとさ。
そんなラテンな夜。
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Comments:1
- おーた June 8, 2010
色々、楽しそうでいいなぁ。
くっそー行きたいわあ。