- April 8, 2010
そう一日中気持良くは居られないものだ。
朝起きて、天気は快晴、近くにフライドポテトの人気店みたいなものが有るとの事で、向かってみると、
其処にはその店は無い。
其処に有る靴屋やら寿司バーやらに聴くとどうやら去年に潰れたらしい。
早速の出足の悪さ。
だが此処ではメゲナイ。
思考を切替えて散歩をしながら、結局インドカレー屋のビジネスランチとやらを頼む。
結構なボリューム。
何が入っているか良く判らない甘酸っぱいスープ(こちらではスープをズッペと呼ぶ)を飲み、
サラダと妙に歯応えの良い肉かと見紛うマッシュルームカレーを頂く。
そして近くに有るレンタサイクルで自転車を借りて、今日は劇場を巡る旅にしようと決める。
町中のそこら中に有り、デポジット20€払えば、6€(1€約130円程度)位で24時間借りられるし、割と市民権を得ている。
この時点で携帯を無くすが、ホテルに戻ってみると有った。
なので此処でもメゲナイ。
そして出発し、まずはホテルのすぐ傍のVolksbuhneに到着。
4年ぶり。前回は補修工事をしていた為、ちゃんと全貌を目にするのは始めてだ。
今日の演目はフランク・カストルフ演出の[Fuck Off,America]。なのでチケットを買う。
Volksbuhne、一応国立劇場だが、そしてタイトルというのも知っているが、
国立劇場の天辺に"Fuck Off,America"と掲げている。パンクだ。一体大丈夫なのだろうか。
ま、いいか。
それが終ると次はサシャ・ヴァルツが藝術監督をやっているRadialsystemVへと行く。
途中でプラムとかを買って(プラムってなんで日本で根付かないのだろう、あんなに美味しいのに)、
RadialsystemVのカフェでネットで公演情報やらなにやら調べながら地図に劇場をチェックする。
(ダンスに関しては「tanzraumberlin」という雑誌と、「tanzforumberlin」というサイトが優秀。)
川辺の気持の良い雰囲気にすっかり気分を良くし、さぁ行くかと思った矢先の出来事だった。
はて、レンタサイクルの鍵が無い。
此処で私のゴキゲンの糸は次第にほつれて行く。
しらみつぶしに探すも無い。
これ、大丈夫なのかしら。
私の劇場巡りツアーは余儀無く中断される。
此処で延々と探しても鍵は無く、結果時間になりVolksbuhneへ向かう。
途中地下鉄で長いだろうし少しお腹に入れとくかと思って買った焼きそばは2.5€だというのに脅威のボリューム。
結果美味かったし良いのだが、予想外に夕食はそれで終ってしまった。
しかし何処の国に行ってもやっぱり中華は外れないし、安い。
凄いや4千年。
ちょっと気分を盛返し劇場へ。
Fuck Off,America、というが、まぁこの時点で一番Fuck Offと言いたいのは私だ。
そして公演は、ギリギリになり開場するというもので、そしてまずバックヤードから舞台上に通される。
緞帳は閉まっている。
つまり、観客も俳優も舞台上で、世田谷パブリックシアターの舞台面位の中でやる、スタジオ公演的な雰囲気。
最前列に座ったのだが、最も近い時は芝居は40−50cm位の距離でやっていた。
そんな前で麦酒を撒き散らしたりジューサーの中身をぶち撒けたりするものだからまぁ迫力は有る。
緞帳が一度開いた時に、白い袋が座席側に整然と並んでいる姿が美しかった。
それにしても、舞台上を汚したり動物を放ったり汚物を撒いたりなんて幾らでも観た事があったけれど、
舞台上で火花を散らしてマシンガンを撃っているのは初めてみた。
何度も言うが此処、国立劇場で、藝術監督の作品なんだが。痺れた。
舞台の大凡はドイツ語で判らないので(要勉強)、
語る言葉は無いのだがそれでも舞台上の人や関係を観るのは面白いのだ。
少し気分が良くなるも、鍵は無いものだ。
高低を繰り返すも、やはりそう一日中気持良くは居られないものだ。
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