- August 8, 2009
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昨日、家に帰って何気なく点けたNHK教育の高校講座・数学基礎(コチラで動画が観れる)の秋山仁教授の講義に夢中になった。
そういえばこの人は学生だった頃に、学校に講演しに来たのを観たな、と思い出す。
歳は取ったが相変わらずバンダナだ。
10年以上この出立ちを変えないというスタンスは凄い。
セルフプロデュースとはこうまでして始めて成立つものかと関心させられる。
例えばこんな問題。
キャンプ地でのカレーの準備に掛かる時間を割出し(火を起こす8分、材料を切る2分、荷物を取出す2分、テントを張る8分、等様々な項目が有る)、
で、それを順番に並べつつ仕事を3人で効率良く行うと最短何分で全部の用意が終るか、との問題。
但しルールが有る。
例えば「材料を煮る」という行動の前には「火を起こす」という行動を持って来なくてはならないし、
勿論「材料を煮る」為には「材料を切る」事が必要だったりする。
順序は決まっているのだ。
其処には非常に厳しい戒律が有り、
「キャンプの下地」を引いてからでないと「荷物を取出す」事さえ許されないという厳密さだ。
どうやら土をつける事等もってのほか、という完璧主義ぶりである。
まず生徒が薄々違うのだろうなという意識が見え隠れしながらも自分の答えを述べ、
非常に予定調和な間違いをし、それを教授が判った上で話を聴き、答えを導き出す。
生徒達は残念な顔ひとつせずにその解答に納得する。
なんだか完全に生徒が当て馬の様だ。
結果、3人でそれぞれ割振るよりも2人でまとめた方が実は時間の短縮になる、という解答。
うん、見事だ。
だが彼の言い分のまま考えると、
野菜を2人で切れないのだろうか?時間の短縮が出来る筈だが。
とか、
1人は遊んでいろという事なのだろうか?3人のキャンプでそれは気まづいだろう。
とか、
とか色々な事象が放って置かれているのが若干気になる。
其処には他社との関係性は無かった。
兎に角、ゆとり教育へのカウンターか、
物凄い勢いで1分の隙間無くキャンプ地での行動が指定されているのだ。
まるでタイムトライアルの様に作るカレー等を食べるキャンプは果たして楽しいのか、
1人遊び呆ける中残り2人が1分も休まず作ったカレーを3人で食べていて美味しく感じるのか、等色々考えさせられた。
全く。これだから数学者は。
や、でも、非常に面白い番組では有ったのだよ、本当に。