- April 15, 2009
こっちに来て1週間が経った。
慣れたと言えば慣れたし、といってもそんなに観光らしい事をしているという訳でもないので慣れるのも当り前というか。
今日は朝、アンディとリーとビャンコーと(リーはリハーサルに犬も連れて行く。案の定劇場内をビャンコーはトコトコと歩いている)、TheatreWORKSの劇場、72-13へ。
行く前に紅茶を買ったのだが、こっちではしばしば持帰りの珈琲や紅茶の入れ物が取手のついたビニール袋にストローを差しているものなのである。
縁日の金魚を入れる袋に近い。
見た目は面白いが、コレ、吊るすには良いけど、置いておけないのだ。
それから2人のリハーサルへ向かう。
会場はEsplanadeよりも高さの有る空間で気持良い。
既に本番の会場でセットを組んで彼らはリハーサルをしている。
其処へcontactGONZOチームが到着。
彼ら3人の内2人は観てくれていた模様。
おお。なんて言ってくれて、私も以前日本で観ていたので思ったより気楽に喋れた。
彼らは見た目よりずっと話し易かった。
少しリハーサルを観た後に、アンディが他の劇団と打合が有るというのでついて行く。
今度はDrama Boxという劇団のチャイナタウンのオフィスへ。
此処は中国系の劇団でリーも何回も出ているカンパニーらしい。
アンディの打合の間私はチャイナタウンを散策。
待合した時間に戻ると、ドアが閉まっている。
隣の土産物屋の親父達はこぞって「ランチに行ったから居ないよ」という。
何処行ったのかと聴いても、「マーケットは色々あるから判らない」との事。
さんざん待ち、探すも見付からないので諦めて近くの店で飲物を頼み飲んでいるとアンディ登場。どうやらオフィスの連中はランチに行ったけど、アンディは上で打合を続けていたらしい。チャイムを押してもドアが開きもしなかったのだが。まあいい。
その後アンディとランチをし、彼がNAFA(ナファ)というアートスクールで打合せている合間に、もう一つのアートスクールで、WSの受講者達がいるというLASALLE(ラッセル)を観に行く。ガラス張りの校舎で凄いデザイン性の高い建物だ。ちょっと学校と言われてもにわかに信じがたい。
其処でふらついていると、WS受講者達に会う。「何してんの!?」って言われてもこっちはちょっと寄ってみただけなのだ。彼らは平日は午前中から夜19時迄授業がみっちりだそうだ。御苦労様だ。今週彼らの先生に会う用事も有ったので「また来るよ」と言って別れる。
その後打合が終ったアンディと落合い、アンディが照明を担当するNAFAのダンスクラスのリハーサルを見せて貰う。
NAFAはどちらかというと多国籍なLASALLEと違い、中国系が多い。
内容はコンテンポラリーと言ってたけど、モダンをベースにしたもの、という感じか。
金髪で一人だけ黒い服を来ていない、如何にも目立ちたがり、そうな男の子が居て、彼が団体の群舞には入らず一人でいる事が多かったのだが、最後の演出で皆いじめの様に坐って彼におはじきの様な小石を投げているのが可笑しかった。彼より群舞の中心によくいる男の子の方が動きも含め私には魅力的に見えた。
しかしこうして見ていると、アジア人は何処まで洋舞が出来るのかと相変わらず考えさせられる。やはり縦の、重心を低くした身体の方が得意なんだな、多くのアジア人は。
それを使って東洋的なアプローチをしろとは言わないが、もうちょっと身体の特性を考えてみても良いんじゃないか、と思う。
NAFAを観た後少し街を回り、夜はクラレンスからチケットを貰いアンディとCATSを観る。Romeo.の制作スタッフだったディウィも来ていた。
今回のカンパニーはオーストラリアから来ているそうだが、10数年ぶりに観るCATSはあれこんなだったっけと思わされた。
取敢えず始めに取って付けたかの様に派手な電飾と照明で煽り、3分位煽った後に結局誰も出て来ないまま暗転になり拍手が起きたのが可笑しい。何を観に来てるんだ一体。
その後まぁこんなだったっけと思わされた原因の1つとして、案外動きが揃っていない事もあるかも知れない。大作ミュージカルと言えば一糸乱れぬユニゾン、的なイメージが勝手に有る。その後まぁお決まりの様に客いじりや客席での芝居、タップダンスからメモリーズ迄、贅沢な休憩込の2時間45分。ずっと似た様なイメージでちょっと退屈だったけど中々こんな経験は味わえない。サンキュー、クラレンス。
その後アンディと夕食を取り、クラレンスに会うと音響のジェフリーも一緒で、今からホテルでパーティがあるが来るか?と言われる。
1日歩き回っているのでグッタリしていたが折角なので行ってみようと思い行くと、
其処はコンラッドホテルで、なんとCATSのオープニングパーティだった。
今迄は多分プレヴューで今日がどうやら初日なようだ。
生きていて自分がCATSのパーティーに参加するなんて事、考えもしなかった。
や、無いだろう。
こんなパーティが有るなら食事なんかしてくるんじゃなかったなとちょっと反省。
しかし猫達よ、ドレスを着て素顔じゃどれが猫だかサッパリではないか。
楽屋口でそうしていた様に、猫の顔で浴衣を着て歩いていてくれよ。
という訳で今日は観光なんかでは絶対行けない舞台周りに触れた1日だった。
何処か行きたい?と言われても別に観光に余り興味が無いので答えられない私にとって、
こっちの舞台状況を色々観る事が出来たのはとてつもなく幸運だ。
そう、こういう方がよっぽど楽しい。
そういえば肝心のパフォーマンスが出来るか怪しくなって来た。
皆忙しく、やるとしても出演者は私独りになる、という。
えぇ、ちょっと待ってくれよ。何だ、割に曖昧だな。
まぁどちらに転んだにせよ、1週間残っていて今の所打合の予定が入ったり余り無駄の無い生活をしているので良いのだが。
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