- November 23, 2009
で、まぁ病院に行った訳だ。
2軒目。まさかのハシゴである。呑みか。
申訳無さそうな看護士やら、スンとかしか口にしない医師により、
雨の中、なんだかなあと思いつつもわざわざ移動させられて辿り着いたのは小綺麗な病院。
前回よりも格上の感も有るこの病院は、思ったより空いている。
以外にも空いている病院ですぐに呼ばれ、此処はひとつ嫌でも期待を持ってしまう自分がいた。
何せ如何せん前の病院は「スン」である。会ってはいないけれど。
それでもまぁ、どんな病院でもまずは「スン」以上の診察を期待出来るではないか。
だが診察室に入ると、私の目論見はあっさりと外れた。
や、或る意味「スン」以上ではあったのだ。
診察室に入ると、比較的若めの先生が居た。
風邪っぽくて、インフルエンザだとアレなので診察に来ました。
という私をささっと喉等をざっくり観て診察し、彼は言った。
「うん、多分、インフルエンザじゃないんじゃないかな。」
なにやら調べたり諸々掛かるのだと思った私は呆気に取られた。
「判らないんですか?」と聴くと、
「いや、きちんと調べないと判らないので」
「でもインフルエンザかもしれないんですよね」
「んー、でも、まぁ、違うと思うよ診た感じだと」
こんなニュアンスである。
医者がウンとか、スンとかしか言えない時代である。
多分違うと思うよ、位の意見だとまるで信用出来る気がしないのだ。
私としては科学的根拠が欲しい所ではあったが、彼は彼のこの曖昧さで如何に患者が怯えているか知る由もないだろう。
そして1週間程腹部が張っている感じがあったのでここも診て貰うと、
これまた大丈夫だろうと言いながらも、
図解しながら老廃物が出っ張りに溜って炎症を起こしているとか、考え得る色々な可能性を教えてくれたが、
「其処だとね、大腸癌て可能性もあるけどね、」
インフルエンザを調べに来て、まさかの癌宣告である。
これは手痛い。
「まぁまだ若いし、その可能性は二の次でしょう、や、三の次四の次でしょう、」
何で二の次と言った後に彼は三の次四の次と言い直したのだろうか。
なんだ、患者に対する配慮か。
あとで御家族が呼ばれたりするんじゃなかろうか。
そんな事を言われて、
老廃物やら諸々心配ならMRIとか、腹から穴を空けてカメラを通すとか、等言い始め、
嫌でしょう?穴とか。と言う。
そう言われれば、はあ、嫌ですねと応えるのは自明だが、
ただまぁこれで大腸癌だったらそれはそれだよな、等と考える。
「まぁ診た感じ大丈夫でしょう」
「みたかんじ」
内科という概念は此処でも覆される。
内科というのは、どうやら「みたかんじ」で良いらしい。
ともあれリハーサル中に共演者に迷惑があってはならない。
そんな事を思いながら未だにインフルエンザに色々聴いて来る私に、彼は言う。
「うーん、でも時間無いんでしょう?だったら、インフルエンザって今判っても今更どうにも出来ないから、
まぁこれから具合悪くなったら、じゃあタミフル渡しとくから要る?」
とのたまった。
凄いな。なんだ、渡すのは市販の風邪薬ではない。あのタミフルだぞ?
私に異常行動でも起こせばといわんばかりである。
というかそもそも処方の概念が揺らいだ。
インフルエンザに掛かってもいないだろうという私に、「タミフル要る?」である。
これには畏れ入った。
私は、以前高熱を出した際、タミフルではないのかもしれないが、
処方された薬を呑んでちょっと朦朧として意識が飛んだ事がある。
人に聴くと、その時の私はちょっと変だった。と言い、どう変だった?と聴いても、
兎に角変だった。
と口をつぐみ教えてくれないという何とも奇怪な、意識も無い癖に思い出が有る。
意識は無い。が思い出だ。
そんな事も踏まえ聴いてみたのだが、異常行動は基本的に子供にしか見られない、大丈夫でしょうと言う。
さぁ、もうなんだろう。そんな感じで薬とは処方していい物だろうか。
私は異常なんですよと言い張るのもアレだが、なんだかもうひとまずインフルエンザは置いておこうよ。
みたいな空気になって来た。
巧い事丸め込まれた気分だ。
そして私は、もう今や何だかどうでもいい気分になってきたインフルエンザはさておき(本来はさておけない)、
膝の話を医師に始めるのだった。
取敢えず話をまとめると、現在私は、彼の説明から察するに最悪インフルエンザに掛かった大腸癌の患者という事になる。
もう今更大分長くなってしまったのだが、もう少しこのトンデモ診察の話は続く。
次回:"もっと悪くなってからおいで"
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Comments:2
- maimu November 26, 2009
ブログ面白いのでときどき読んでます
わたしも同年代なんですけど、先日まさかの癌告知されました。一緒だぁと思ってつい書き込み…
上唇の裏に口内炎ができてだんだん大きくなってきたので、痛いし、歯医者さんに行ったら、「飲み薬と貼り薬と塗り薬とあるけどどれがいい?」って聞かれて、「えーっと。」って迷っていたら、それぞれの薬の長所と短所について詳しくやや早口で説明してくださって。塗り薬にしたんですけど。「あ、口内炎ね、10日から2週間経っても治らなければ癌かもしれないから。」って去り際に。。。口内炎はしばらくしたら治りました
どうも失礼しました(^^)
- 寧 December 4, 2009
有難う御座います。治ったと思っても、油断大敵です。手遅れにならぬ様日々ご確認を。早目早目の対処です。